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Sticks - スティックについて -

 


 スティックとはドラムを叩くバチのことで、ドラマーの腕の延長となる重要なパーツでありスティックの違いによってドラムの音質に違いが出るのはもとより、ドラマー自身の演奏フィーリングに与える影響も大きくドラマーにとってこだわりの深いパーツであると言えます。

各部の名称


チップ スティックの先端部分で、スティックによっていろんな大きさと形状(丸・楕円・三角等)のものがある。
この部分の違いは特にシンバル類の鳴り方に影響を与える。(シンバルのタッチを安定させるためにチップ部分だけが樹脂で覆われたタイプのスティックもある)
ショルダー チップの下の細い部分から中央部分に向かって太くなる部分のこと。
シンバル(特にハイハットやクラッシュ)のエッジをこの部分で叩くことで、チップで叩くときより荒々しい音を出すことができる。
グリップ スティックを実際に握る部分のこと。

特殊なスティック類


ワイヤー・ブラシ 細いワイヤーをブラシ状に束ねたものでジャズ系では必須のアイテム。
一般的なスティックのようなアタック音はなく、柔らかい暖かみのある音がする。
スティックのように叩く以外に、ヘッド表面を擦る奏法(スィープ)も多用される。
素材はワイヤー(金属)の他にプラスティック製のものもある。
マレット ティンパニやマリンバ等で使用される、先端が丸くふくらんだスティック。
ドラムでは、民族打楽器のようなニュアンスや粒の出ないなめらかなシンバル・ロールが欲しいときに使用されることが多い。
ティンバレス・スティック ラテンパーカッションの「ティンバレス」を演奏するときに使用される、チップやショルダーの無い細い棒状のスティック。
ドラムでは、パーカッション的なサウンドを求めて使用される。
ロッド スティック・メーカーのプロマーク社製のスティックで、2mm〜5mm程度の細い棒状のスティックを数本束ねた、ブラシとスティックの中間的なニュアンスを持つユニークなスティック。
スティックより弱く、ブラシより強いアタックが得られるため、曖昧な状況(どんな状況だろ…笑)で使われたり、民族打楽器的なニュアンスを求めて使用される。
束ねてあるスティックの太さによって4種類のバリエーションが現在発売されている。

素材について

素材名特 徴
ヒッコリー 適度な硬さ・適度な重さ(軽さ)・適度なしなやかさがありスティックの素材として最もポピュラーなもの。
芯はしっかりしているが表面の劣化(磨耗)が激しいのがやや弱点。(まぁスティックは消耗品だから許そう…笑)
オーク 同サイズのヒッコリーのスティックと比べると重めで、音的にもドッシリした音になるが、そのぶんコントロールのレスポンスはやや鈍くなる。
丈夫で長持ちするうえに値段が安くコストパフォーマンスが高い。
メイプル 軽くてコントロールしやすいが、やや芯が弱く折れやすいのが弱点。


サイズについて

 スティックのサイズは、カタログ上では「太さ」と「長さ」がそれぞれ「mm(ミリ・メートル)」で表されています。
 しかし、それに加えて「重さ・素材・チップの形状・表面の仕上げ」等による違いが重要であることから、「太さと長さ」だけでスティックを表現することは難しく、現実的には各メーカーのモデル名で認識することになります。
 バリエーションはかなり豊富でどれが一般的とも言えませんから、いろいろ試してみて気に入ったものを使うといいでしょう。(演奏する曲や気分によって数種類のスティックを持ち換えることも珍しくありません)

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